ニキビとは
JMC自由が丘メディカルクリニックでは「ニキビ」の治療を行っております。
抗生物質の内服薬や外用薬、ピーリング効果のある外用薬、保湿剤、漢方薬などを中心に取り扱っております。お肌やニキビの状態を踏まえ、患者様一人ひとりに適した保険診療での治療をご案内しています。
ニキビの治療は、ここ数年で大幅に進化しました。以前は発生したニキビを治すことがニキビ治療の中心でしたが、最近ではそれに加え、ニキビができにくい肌状態を維持することが可能となってきました。
これまでニキビでお悩みだった方、市販薬で効果が実感できずお困りの方など、ニキビに関するお悩みをお持ちの方は、お気軽にご相談ください。
ニキビ跡を残さない最善の方法は、ニキビができにくい肌状態を維持し、発生したニキビはできるだけ早期に治療することです。
原因
ニキビは毛穴の状態が大きく関連しており、①皮脂の分泌が活発になること②毛穴の出口が硬くなることの2つが主な要因となっています。
皮脂の分泌は性ホルモンやストレス、不規則な生活で活発化しますが、元々毛穴の角質が硬く詰まりやすい体質の方では、さらに皮脂が蓄積しやすくなります。
毛穴が皮脂や汚れで閉塞し、皮脂が蓄積したブツブツとした状態を「面ぽう」(白ニキビ)と呼びます。この段階では炎症は生じていません。面ぽう内部でアクネ菌が増殖し、炎症が発生すると赤みを帯びた「赤ニキビ」になります。
炎症が進行して膿が蓄積すると、「膿疱(のうほう)」(黄ニキビ)と呼ばれ、これが破れると周囲にも炎症が波及します。
以上のようにニキビは段階を経て進行しますが、実際には各段階のものが併存しています。
炎症が長期化したり、悪化すると治った後にニキビ跡(瘢痕)が残存しやすくなります。
思春期・成長期ニキビが増える理由
男女問わず、思春期・成長期にはニキビが発生しやすくなります。
これは、成長に伴うホルモンの増加により体内のホルモンバランスが崩れることで、皮脂の分泌量が増えるためです。
一方で、成長期を過ぎると、成長期に比べてニキビが発生しにくくなるのは、ホルモンバランスがある程度安定することで皮脂分泌量が減少するためです。
もしもニキビを潰してしまったら
ニキビが気になり、触っているうちに潰してしまった経験をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
ニキビを自分で潰すことで、ニキビ内部にある膿を排出できますが、皮膚に裂傷を与えることになります。
裂傷が十分に治癒せず、その結果、傷跡として残存する場合もあります。
症状
皮脂の分泌の多い顔や肩、胸、背中に白ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビができます。
適切な治療をせずに放置すると、ニキビと長い付き合いになり毛穴が破壊されてニキビ痕を残してしまいます。
検査・診断方法
視診やダーモスコープと呼ばれる虫めがねのような道具で毛穴の状態を観察します。
治療
どの段階のニキビであるかを的確に確認し、その段階に応じた治療を行います。
一般的には、様々な段階のニキビが併存しています。
外用薬や抗生物質の内服薬、漢方薬、皮脂の分泌に影響を及ぼすビタミン剤などを用います(ビタミン剤を保険診療で長期処方することはできかねます)。
白ニキビが多い場合
ピーリング作用のある外用薬(ディフェリンゲルやべピオゲル、エピデュオゲル)を用います。ピーリング作用とは古い角質を除去し細胞の代謝を促進させ、毛穴を拡げる作用のことです。
ピーリング効果のある薬剤は、使用開始後の初期数週間は塗布部位が刺激を感じたり、発赤が生じたり、乾燥する場合があります。これらの症状は継続使用により徐々に軽減され、ほぼ気にならなくなります。薬剤に慣れるまでの間は塗布量を減らしたり、保湿剤を十分に塗布した後に薬を塗ることで副作用を軽減できます。
ニキビ(白ニキビ)の治療効果に加え予防効果もあるため、塗布範囲については医師へご相談ください。
※使用開始後に発赤が強く現れる場合は、ピーリング効果や抗生物質の成分にアレルギー反応を起こしている可能性がありますので、使用を中止し、速やかにご相談ください。
赤ニキビや黄ニキビが多い場合
白ニキビの治療を併せて実施するかにより、外用薬の種類が異なります。
白ニキビも同時に治療する場合は、ピーリング効果のある外用薬と抗生物質の外用薬を併用します。赤ニキビや黄ニキビの治療のみの場合は抗生物質の外用薬を使用します。
症状や外用薬の効果を確認しながら、抗生物質の内服薬を処方する場合もあります。抗生物質の内服薬を服用する際は服用方法を医師に確認し、過剰摂取にならないよう注意してください。
ピュアアクネスでの治療について
ニキビ治療の最新治療法です。ニキビといっても炎症を伴う赤ニキビから黒ニキビ・白ニキビまで様々です。ニキビの原因であるアクネ桿菌は、ある特殊な光に反応するポルフィリン(光感受性物質)を自然に産生しています。ピュアアクネスはそのポルフィリンに反応する光の照射を行います。ニキビ全般(白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビ)に有効な400-700ナノメートルのニキビ専用光を照射することで、ポルフィリンが光を吸収し、光を吸収したポルフィリンは不安定な状態となります。ポルフィリンが周囲の酸素を使用してそれを安定化させようとすることで一重項酸素が発生し、この反応によりニキビ菌を殺菌します。
ニキビ治療後の注意点
なるべく刺激しない
ニキビには基本的に触れないよう心がけてください。
ニキビに触ってしまうと、手に付着している細菌によってニキビを悪化させるだけでなく、細菌や汚れが毛穴に侵入し、新たなニキビが発生する危険性があります。
清潔を維持する
原因の項目でもお伝えしたように、ニキビの原因は油脂が毛穴に入り込むことです。
そのため、常に清潔を保つことが大切です。汚れや過剰な皮脂はこまめに洗い流しましょう。
予防
自身の体質を把握する
自身の体質を把握し、ニキビを発生させないための行動を意識することも重要です。
例えば、先ほど清潔を維持することが重要だとお話ししましたが、洗顔後の保湿も欠かせません。
ただし、脂性肌の方と乾燥肌の方では「最適な保湿」が異なってきます。
脂性肌の方の場合、潤いが不足すると皮脂が過剰に分泌されますが、乾燥肌の方の場合は、水分が不足しがちな傾向にあります。
ニキビ対策は体質により異なるため、まずは自身の肌質を把握しておくことが大切です。
また、敏感肌の場合は、わずかな刺激でも肌への負担となってしまうため、一般的なニキビ対策がかえって症状を悪化させる可能性があります。
生活習慣を見直す
生活習慣もニキビと関係があると考えられています。
睡眠不足、過度なストレス、疲労蓄積など免疫力が低下している状態では、ニキビが発生しやすくなります。
そのため、慢性的な睡眠不足に悩まされている方や、疲労やストレスを溜め込みやすい方は、表層的な対策に留まらず、生活習慣を根本的に改善することも重要です。
肌に接触するものにも配慮する
肌に接触するのは自分の身体だけに限りません。
女性の場合はメイク用具、男性の場合は髭剃りなどが該当します。
その他、寝具類や枕、タオルなど自分の肌に接触する物は数多くありますが、これらを清潔に保つこともニキビ予防の方法の一つとなります。