原因

胃腸炎は、ウイルス・細菌・寄生虫など、さまざまな病原体が原因となって起こります。それぞれの特徴を簡単にご紹介します。

ウイルスによる胃腸炎

もっとも一般的なタイプで、嘔吐・腹痛・下痢が主な症状です。
特に嘔吐が強く出やすいのが特徴で、発熱を伴うこともあります。
感染者の吐しゃ物や便を介して感染が広がるため注意が必要です。食べ物を通してうつることも多く、特にノロウイルスは国内の食中毒の中で最も多い原因となっています。

細菌による胃腸炎

主に食べ物を介して感染します。
細菌の種類によって症状は異なりますが、下痢や嘔吐、脱水が起こりやすく、嘔吐よりも下痢が強く出ることが多いです。場合によっては血便がみられることもあります。

寄生虫による胃腸炎

頻度は高くありませんが、ヒラメ、馬肉、しめさば、イカなどに付着した寄生虫（アニサキスなど）が原因になることがあります。
疑われる場合は、内視鏡検査（胃カメラ）で診断・治療を行うことがあります。
当クリニックでは内視鏡検査は実施していないため、必要に応じて近隣の専門医療機関をご紹介いたします。

症状

胃腸炎では次のような症状が現れることがあります。

• 吐き気・嘔吐
• 胃の不快感やむかつき
• 腹痛
• 下痢
• 発熱
• 全身のだるさ（倦怠感）

症状は原因によって異なりますが、いくつかが組み合わさって現れることが一般的です。

診断・検査

診察では、以下のような点を詳しく確認します。

• 嘔吐や下痢の回数・状態
• 腹痛の有無や強さ
• 最近食べたもの
• 発熱の有無 など

患者様の自覚症状や病歴（経過）に基づき、必要性が認められる場合は、血液検査や便検査を実施し、病因の特定に資することといたします。

治療

胃腸炎の治療は、原因や症状に応じて行います。

• 胃薬
• 吐き気止め
• 整腸剤（善玉菌を整える薬）
• 水分摂取が困難な場合には点滴で補液
• 細菌が原因と判断される場合は抗生物質を使用することもあります

脱水を防ぐため、こまめな水分補給がとても大切です。